この記事で紹介すること
・音を出すということについて考える
・音価について考える
・音価を超えて鳴り続ける音について考える
ぴゅら子のアドリブClass第2講のテーマは「音を出す!」
めっちゃ当たり前の話してるように思えるかもしれないですけど、これまでアドリブ講座ではまだ音を出すことについて触れてないんですよねw
第0回ではそもそもアドリブって何かという話をしてきました。第1回ではチョイスをテーマに音を出してもいいし出さなくてもいい。出すならどんな選択肢があるのかを考えよう。そんな話をしてきました。
今回は音を出していきましょう!
突然ですが!
音って出すと自然と消えます(当然)
一度出した音を自分の意思で自由に消すことってできないんですよ(当然2)
つまり音を出す時には、その音が止まったり減衰する(小さくなる)タイミングを想定している必要があるんです。
音量や音価(音の長さ)のコントロールがとっても大事だということです。
音価のコントロール練習方法
音価をコントロールする練習方法はいくつかあります。おすすめを紹介します。
サスティーン(音の長さ)を長くするための練習
これはほぼ全ての楽器に当てはまると思いますが
多くの場合、正しいフォームの獲得が大切になります。
正しいフォームとは、力が分散しにくいフォームのことだと私は定義しています。
教則本の最初の方に正しいフォームについて書いてあることが多いですね。何冊か比較してみることをお勧めします。
エレキベースならこの2冊がお勧めです。
『今沢カゲロウPresents 絶対役立つベース超絶テクニック 指弾き、スラップ、エフェクト術―世界が認めた低音奥義のすべて (DVD、CD付き)』
『ベース・マガジン 地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ —史上最凶トレーニングで修行せよ! 』
2冊ともフォームに関する本質的な力の入れ方や手の形を知ることができると思います。
ただ楽器の歴史のことを考えると、エレキベースは開発されてまだ間もない楽器ですので
フォームや奏法はまだまだ研究の途中にあると思います。今現在における基本的なフォームの考え方を知り、自分にとって弾きやすい方法や考え方を加えていくことが大切かもしれません。
サスティーンを短くするための練習
これもほとんどの楽器にも当てはまることだと思うのですが サスティーンを意図的に短くすることは、通常の奏法よりも負荷がかかることが多いです。
前述した通り、サスティーンを長くするということは自然に力が入ることです。サスティーンを短くするためにはその力をわざと分散させたり、動作の流れを止める方向に力を込めることになります。
なので自然なフォーム、正しいフォームを身につけてからでないと取り組むのに適していない課題と言えます。
しかし、正しいフォームで演奏できるようになるには時間がかかります。なので、わざとサスティーンが短くなる設定を組んで正しいフォームで演奏することをお勧めします。
正しいフォームのまま、自然な力の込め方のままで自然と音価が短くなるような工夫をしてみましょう。
例えばベースならブリッジ付近にタオルを挟んだり、ドラムなら打面にものを置いて振動を抑えたり。振動を抑えるような工夫をしてみてください。
サスティーンが短い場合どういうサウンドをするのかを知ることができると思います。
じゃあなんで音価のコントロールが大事なのか
それは音楽がコンビネーションで成立しているからです。
Aさん 「たん うん たん うん」
Bさん 「うん たん うん たん」
音楽さん「たん たん たん たん」
音を止めるのは、音がなっていない時間を作るためで、そのなってない時間には他の音が入る可能性が生まれます。
なので、ベースならこのビートを伝えるために必要最低限の音量と音価ってなんだろうという考えが、他のパートへのスペースを提供することになるのです。
アンサンブルを考える上で音の長さは非常に重要です。
同時にコンビネーションについて知ることも大切です。
例えばこんな16ビート
前者はピアノが次の小節の手前のバスドラムの音と被さっています。
後者はピアノがバスドラムに重なったり手前で切れています。
どっちがバスドラムの音が聞こえやすいですか?どっちの方がノリやすいですか?
個人の感性だとは思いますが、私は後者だと思います。
こういうコンビネーションについて考えるときに音価をコントロールするというテクニックは必要になります。
音価を超えて鳴り続ける音
先ほどは音価について紹介しましたが、本題はここからです。
音量や音価の先というべきか手前というべきか…
音って物理的に鳴り止んだ時に本当に鳴り止むんでしょうか?
一度出した音が自分自身の中で反芻されることってありませんか?
『さっきの音ミスった』とか『いい感じだった』とか
自分の中で受け止めるときってまだ音が鳴り止んでいないんじゃないかと思うんです。
同じことが音楽を鑑賞しているときにも起きると思います。
音楽はどんどん流れて進んでいっている中でも、さっきの音なんだ?と鳴り止んだ音についてずっと考えることってあると思うんです。
ステージの上では、自分自身が発する音と共演者が発する音を受け渡し合いながら音楽が流れていきます。
例えばソリストが難解な音を出して「あれ?今の音なんだ?」と注目を引くようなことがあったときに、この「あれ?なんだ?」を受け取ること一緒に表現すること、オーディエンスの元まで届けることについて考えてみて欲しいんです。
誰かがが反芻している音はまだ鳴り止んでいないのかもしれません。
音は空気の振動ですが
音楽は心の振動なのかもしれませんね(ドヤ顔)
そしてそれを受け止めたり表現をするためにセンスを磨いていきたいと思います。
次回はセンスの磨き方について考えていこうと思います!
第2講あとがき ご挨拶
ぴゅら子のクラスについて
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