この記事ではブルースのコード進行をについて考えながらコード進行を覚えるということが、どういうことなのかを少し深堀りしながら紹介します。
そもそもコード進行を覚えるってどういうこと?
コード進行を覚えているという状況ってなんでしょう?
いや、譜面を見ずに演奏できることでしょう!!!
わかります
でも、それでは不十分だと私は思います。
説明していきましょう!
今回はブルースのコード進行を例にしながら話していきます。
ブルースのコード進行はとても多くの人が覚えていると思いますが、どんなコード進行を覚えていますか?そしてコード進行を覚える時に皆さんはどうやって覚えますか?
コード進行を覚えるということはなんらかの「正解のコード進行」があることを前提としていると言えます。
例えばジャズブルースならばこんなコード進行を覚えていたりすると思います。
ブルース譜面1
これを、この通りに演奏している演奏って実は少ないと思います。
例えばこんなコード進行
ブルース譜面2
こういう演奏を聞いたことはもあると思いますし、実際に譜面にこう書いていることもあるでしょう。
では、この二つは別のコード進行なのでしょうか?
ずばり今日のテーマです。
結論からいうと、これらのコード進行はどちらも同じものとしてストックするべきです。
コード進行を覚えているというのは元となるコード進行の骨格から想像されるコードを提示し受け取ることができることだと思います。
譜例1が骨格だとしたら、譜例2は骨格から想像される一例ということです。
そして、この想像されるコード群を自分で組み立てることができる体系こそが本質的にコード進行を覚えるということだと私は考えます。
つまり噛み砕いていくと
1. コード進行の骨格を覚えていること
2. 骨格となるコード進行とメロディにの分析(感覚的な理解)をすること
3. 解釈の分岐に耐えうる理論的な背景があること
4. それらの解釈を演奏する技術があること
5. 瞬間的に受け取ることができること
※この記事ではブルースというコード進行を起点に話を進めますが、多くの歌ものスタンダードジャズはメロディにとても気を配る必要があります。今回は簡易版ということで、特にコード進行に着目してみます。
こうやって書き出してみるとコード進行を覚えるということはかなり果てしないですよね。
ここで伝えたかったのは、正解のコード進行なんて存在しないということです!
いやいや!!待ってくれ!覚えることはあくまでも覚えることだろ!
こんなの拡大解釈だ!!!!
そう言いたい気持ちもわかります
では、なんのためにコード進行を覚えるんですか?
他人の音に集中するためだと思うんですよね。
コード進行を覚えて、そのコードの通りに演奏するならば覚える必要はないんですよ。
雛形となるコード進行を覚える方法
その曲が普段どんなふうに演奏されているのかを覚えるということです。
結論から言うと、この作業は覚えるしかないです。
覚えやすくする為には例えば度数で覚えること、KeyをCにして覚えることなどの工夫がありますがそれでも覚えるしかないです。
また、メロディとコードの関係から覚えるという方法も有効でしょう。
この覚えるという作業ついて、なぜ人それぞれやり方が微妙に異なるのかというと
それは人によって持っている音楽的な内部機構が異なるからだと思います。
演奏している時に出てくる音からは見えないですが、その音にたどり着くに至る思考や音感などは人によって違います。
脳みその得意分野とか、できることが人それぞれ異なるのでどうしても自分に合った方法が必ずしも人のやり方とは一致しないことが常です。
そういうものだと割り切って、トライアルアンドエラーを繰り返すしかないでしょう。
そして、次のテーマが今回の本質的な内容です。
コード進行の骨格からコード進行を想像する方法
先述した通り、コード進行を覚えている状況というのは基本的なコード進行の骨格から、拡大解釈したりそれを耳で受け取れるようになることが重要です。
つまり、リハモにビビらないということです。
この拡大解釈の方法について、ブルースを例に紹介したいと思います。
ここから、よくあるリハモをしていきます!
|C7 |F7 |C7 |Gm7 C7 |
|F7 |F#dim |C7/G|Em7 A7 |
|Dm7 |G7 |C7 A7 |Dm7 G7 |
以降はジャズアナ応援者向けの記事です。
上記コード進行の説明と、クリスチャンマクブライドのベースラインから、マクブライドが想定しているコード進行を推測してみようという記事が続きます。
コード進行を覚えるということの意味の広さをその一旦に触れることができる記事になっていると思います!